【投資入門者おすすめ本】水瀬ケンイチ著「お金は寝かせて増やしなさい」の内容まとめ要約と感想

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しょう君のママ
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お金が、ほったらかしにしている間に増えたら、こんなうれしいことは無いと思いませんか?今回は投資のバイブルともいうべき名著のネタバレ要約です。

現在は空前の投資好景気ですね!

私の寝かせて増やし中の積立投資の利回りも、ついに20%を越えました!(通常3~6%ほどと言われている)

このブログでも以前から、ほったらかしで増えるインデックス投資を「ママ向け投資」としておすすめしていますが、今回ご紹介する水瀬ケンイチ氏著「お金は寝かせて増やしなさい」は、まさに私が実践しているインデックス投資の教科書です。

でも、お金が寝かしているだけで増えるなんて、なんだか嘘くさくて怪しいわよ、、、。

いえいえ、「お金を寝かす」ってことが、実は本当に多くの人にとってとっても難しいことです。だからちゃんと寝かすことができたら、お金は勝手に増えていきます!

「お金は寝かせて増やしなさい」では、お金を上手に寝かす方法であるインデックス投資について、なぜインデックス投資が秀逸であるのかのエビデンスや、インデックス投資を始める手順、NISAの選び方やアセットアロケーションに至るまで、事細かに解説してくれています。

銀行や証券会社ではすすめめてくれない(とれる手数料が少ないため)、始めてしまえば手間のかからないインデックス投資は、かの有名なウォーレン・バフェットも一押ししているほどです。

「お金は寝かして増やしたい」「ほったらかしで増やしたい」そう思っている忙しいママさんにはぜひ手に取っていただきたい1冊です。

「お金は寝かせて増やしなさい」の見所

投資の神ともあがめられるウォーレン・バフェットでさえも「投資家にとって、株を保有する最善の方法は、手数料の低いインデックスファンドに投資することである」と言う言葉を残しています。

著者水瀬ケンイチ氏もこれと同じ考えの元、「お金はインデックス投資でひたすら寝かせて、空いた時間で人生を楽しもう!」をテーマに、インデックス投資の「積み立て投資」をおすすめします。

著者は貴重な長期投資経験を持つ一投資家

投資に関する書籍の多くは、銀行や証券会社などの投資の専門家や、FPによるものがほとんどですが、「お金は寝かせて増やしなさい」の著者水瀬ケンイチ氏は、ご自身で15年間もインデックス投資を実践してきた「一投資家」です。

経験豊富な個人投資家の目線で語られていることで、インデックス投資に関する一般的な解説ではなく、長期投資で陥りがちなメンタル面の問題や、具体的な金額まで公開したリアルな体験記など、水瀬氏を「メンター」として投資を学べる一味違った一冊となっています。

「15年の投資経験」が他にない本書の魅力

第5章「涙と苦労のインデックス投資家15年実践記」は、読むべき価値のある大変貴重な情報です。

というのも、日本国内において、15年間もまともにインデックス投資をしてきた人自体が稀な存在だからです。(一昔前まで長期インデックス投資をできる基盤が日本に整っていなかった)

そんな時代から15年間著者がたどった投資の軌跡を、実際の資産の推移を含めて赤裸々に公表してくれていることで、長期インデックス投資をすすめる著者の主張に対する強い裏付けとなっています。

下記は2008年のリーマンショックの時の回想部分を引用しました。

今でも、思い出すと吐き気をもよおすほどの大暴落でした。

これは悪夢でしょうか。すべてのアセットクラスで大暴落(プラスだったのは日本債権のみ)が起こりました。株価暴落と同時に「円高」が急激に進み、先進国株式、新興国株式クラスなど外国資産は下落に拍車がかかりました。

 しかも、この下落率は、多くの資産運用者が想定する最大損失水準(2照準偏差)をはるかに超えていました。

・・・・・

私のブログにも、インデックス投資を紹介してきたことに対する誹謗中傷の嵐が吹き荒れました。

「梅屋敷は死ね!」

「今後10年間はマイナスだろうね」

「ぶっ殺すぞ」

「退職金全部パーじゃねえか、どうしてくれるんだ」

出典:「お金は寝かせて増やしなさい」

ブログでインデックス投資を紹介してきたことで、自身の資産マイナス53%の大暴落のショックにプラスして、ネット上の誹謗中傷と言う追い打ちまにまであった著者ですが、こうした苦難の中でも淡々とインデックス投資を積み上げてきたとのこと。

そしてその後著者の資産はどうなったのか、、、驚くべき結果は是非「お金は寝かせて増やしなさい」を読んでみてください。

にわか投資家には書けない貴重すぎる記録

15年前の時点において、日本の証券取引環境は今のようにインデックス投資ができる環境ではありませんでした。

ここ最近国を挙げてNISAやiDeCoなどの後押しもあり、今でこそインデックス投資をしている人も増えてきましたが、15年の長期にわたってインデックス投資を続けている人はごくわずかだと思います。

水瀬氏が投資を行ってきた過去15年の間には、下記のようなひどい金融危機が幾度と起きており、戦後最大ともいわれる下落率を記録したリーマンショックも起こりました。

そんな経験し乗り越えている著者の記す記録だからこそ、これから投資を始める人にとっては大変貴重な記録となっています。

  • 2006年 ライブドアショック
  • 2007年 サブプライムショック
  • 2008年 リーマン・ショック
  • 2010年  ギリシャ・ショック
  • 2011年  東日本大震災

これからインデックス投資を始めようという人にとっては、暴落の際の心構えがいかに大切かと言われてもピンと来ないかもしれませんが、コロナショックが起きる可能性も十分にある今だからこそ、暴落の経験をこの本によって前もって疑似体験できることが、投資家として大いに役に立つと思います。

投資を始めたばかりだと、ちょっと下落しただけですぐに売りたくなるくらいメンタルに受けるダメージがすごいんです!ここで耐えて長期保有することが「お金を寝かせる」と言うことです。実際に直面して初めて、それがいかに難しいことかと痛感しますよ!

長期投資の先の15年後の未来を覗き見ることのできる「お金は寝かせて増やしなさい」は、資産運用に興味がある人、安定した長期投資の真実がどんなものか知りたい人、私のようにすでに投資を始めている人も、一読の価値がある一冊です。

「お金は寝かせて増やしなさい」のネタバレ要約

ここからは少しネタバレも含んでしまいますが、「お金は寝かせて増やしなさい」の内容についての要約をご紹介します。

インデックス投資とは?

インデックス投資とは、「日経平均」や「TOPIX」「ダウ平均」「S&P500」などの株価指数と同様の動きをするように作られた投資信託「インデックスファンド」に投資する手法で、手数料が安いのが特徴です。

「お金は寝かせて増やしなさい」では、プロのファンドマネージャーが株価指数を上回るように運用する「アクティブファンド」(手数料が高い)よりも、「インデックスファンド」を淡々と買い続けたほうが、パフォーマンスが高いと主張しています。

インデックス投資は、何十年も継続して初めて効果が現れる

アインシュタインが人類最大の数学的発明だと言わしめた、「複利」の効果。

複利とは、元金によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式で、元金だけではなく利子にも次期の利子がつく仕組みです。

そのため、長期間保有すればするほど利子は雪だるま式に膨れ上がるため、長期投資では複利効果を発揮しやすいのです。

経済は右肩上がりに成長している

どんな経済的金融危機が訪れても、これまで世界各国の株式は、長期的な目線で見ると、右肩上がりに上昇を続けてきました。

それはかの大恐慌の後も、先のリーマンショックの後も、例にもれず同じく経済の成長を遂げてしてきました。

それはなぜかというと、世界を支える資本主義経済が、もっと豊かな生活や、よりよい製品・サービスを求めて経済を拡大し生産し続ける仕組みだからです。

資本主義経済のこの経済成長の利益を享受できるのが、株価指数に連動するインデックス投資なのです。

世界の経済は、長期的な目で見ると必ず右肩上がりに成長する

だからこそインデックス投資で重要なことは、「どんな経済環境下でも、売らずに我慢して、淡々と積立続ける」ことなのです。

株価が下がり始めたら、絶対に慌てて全部売って損切りしてしまいそうだわ!

10年先、20年先を見据えて、目の前の暴落に辛抱して淡々と投資する事、それが「お金は寝かせて増やしなさい」と著者が主張する所以。株価が下落したときにこそ、慌てて売らなくてもいいような投資戦略を具体的に示してくれているのも著書の魅力です!

インデックス投資の手順

では水瀬ケンイチ氏が推奨するインデックス投資はどのように始めたらいいのでしょうか?

著者が実践しているインデックス投資の手順を下記にご紹介します。

STEP1: 家計の状態を把握

まずはざっくりとでいいので、1か月の生活費を把握することから始めます。

給料の残高がプラスになっていればOKです。

もし家計がプラスになっていなかったら、当ブログで節約について学んで実践してみてくださいね!

STEP2: 生活防衛資金を貯める

まずは、「生活費」の2年分を目安として、万が一の事態に備えるお金「生活防衛資金」を確保します。

この資金が、投資をするうえで精神的ダメージを和らげてくれるとともに、非常事態の生活を守る役割を果たします。

確かに、なけなしの生活費を全部投資に回してしまったら、精神を平静に保つのは無理ね!財産を増やすには、まずは貯蓄が大事ってことね。

STEP3:リスク許容度を把握する

リスクとは、「将来の結果の不確実さ」を指します。

本来は、マイナスだけではなくて、どれだけ増える可能性があるか、どれだけ減る可能性があるか両方の振れ幅のことです。

そして、どのくらいのリスクを許容できるかは人それぞれ。これを「リスク許容度」と言います。

特に自分が資産運用でどのくらいの損失なら、1年間で許容できるかを自分で考えておく必要があります。

リスク許容度のものさし
  • 年間の貯蓄可能金額の範囲内かどうか
  • 公的年金を運用するGPIFが負うリスクの範囲内か
  • 夜ぐっすり眠れるか

確かに、どのくらいの金額を失ったら夜も眠れなくなるくらい不安になるかは、個人の主観によるものが結構大きいわね!神経図太く眠れる人ほど、大きなリスクをとれるってわけね!

STEP4:資産配分(アセットアロケーション)を決める

投資による成果は、資産の配分(アセットアロケーション)で決まります。

その前提となるのが、STEP3で推し量った自分のリスク許容度となります。

自分が耐えうる最大損失額の範囲に収まるように、それぞれの特性を考えながら資産の配分を決めます。

「お金は寝かせて増やしなさい」では、アセットアロケーションを決めるためのファイナンス理論である「有効フロンティア」を計算できる、無料おすすめツールも紹介されています。

ここでは解説を割愛しますので、詳しく知りたい方はぜひこの著書で学んでみてください。

STEP5:ネット証券の口座を開く

インデックス投資におすすめの証券の口座は、コスト最安値のインデックスファンド取り扱っていることなどです。

現時点で著者の要件を満たしているのは、ネット証券のSBI証券と楽天証券で、初心者向けに口座開設方法もしっかりと解説してくれています。

そういえばしょう君のママも、SBI証券と楽天証券をおすすめしていたわよね!

やっぱりネット証券一択なのね!

STEP6:投資商品を毎月1回積み立て

購入を決めた投資商品を毎月1回積み立てて寝かせます。

運用開始後に、他の目ぼしいインデックスファンドが出てきたら、既に保有している分はそのままにして、新規積み立て分から新たなファンドに変更します。

株価チャートを毎日見る必要も、有価証券報告書を読む必要もなく、インデックスファンドを購入した後は基本的にほったらかしです。

STEP7:年に1回のメンテナンス「リバランス」

寝かせておくだけのインデックス投資ですが、年に1回は「リバランス」を行います。

リバランスとは、運用していく中で崩れてきた資産配分(アセットアロケーション)を、元に戻すメンテナンス作業です。

資産配分が崩れたまま寝かせていると、知らないうちに許容を越えたリスクを取る恐れがあります。

そこで、年に1回は資産配分の比率が変わってしまった場合に、インデックスファンドを売り買いして元の比率に修正します。

インデックス投資の出口戦略

インデックス投資の始め方を解説した本が数多くある中で、ここまでしっかりと出口戦略まで解説している本はなかなかありません。

日本にはそこまで長期にわたるインデックス投資の実践者が数少ないので、出口戦略を明確にしていること自体この本の大きな見どころでもあります。

インデックス投資の出口戦略のポイント

◆投資家の加齢に伴いアセットアロケーションの変更(リアロケーション)
・・・年齢が上がるほど保守的な資産配分にするため、ポートフォリオの債権比率を高める

◆定率での取り崩し(定額ではなく)
・・・年金のかわりに資産を取り崩す場合、資産配分比率を崩さないように、定率で資産を売却

◆必要時に必要分を取り崩す
・・・必要な資金を必要な時に取り崩す、というのがシンプルでありながら強力な戦略となる

「お金は寝かせて増やしなさい」のまとめ

水瀬ケンイチ氏の「お金は寝かせて増やしなさい」は、忙しく毎日株価のチャートにかじりつくこともできない子育てママにこそおすすめの、インデックス投資の入門本です。

「株式投資のプロを目指そう」と言うのではなく、長期的に勝てる投資戦略で、お金を寝かしてほったらかしにすることで資産を増やすという、これから将来に向けてお金が必要な私たち子育てママには本当に「バイブル」とも言える一冊です。

投資の素人にも実践できる再現性の高さが、この本が初心者投資家の入門書として8万部を超える大ヒットの名著として支持される所以ですね!

「お金は寝かせて増やしなさい」のおさらい

  • インデックス投資は、「日経平均」や「TOPIX」「ダウ平均」「S&P500」などの株価指数と同様の動きをするように作られた投資信託「インデックスファンド」に投資する手法で、手数料が安いのが特徴です。
  • インデックス投資は、何があっても淡々と積立つづけることが重要です。
  • インデックス投資はインデックスファンドを長期保有することで、複利の効果が働き、着実に資産形成できる投資法です。
  • インデックス投資は、銘柄と金額を設定して運用を始めれば、あとは寝かせておくだで増えるため、手間がかからないのが魅力。
  • インデックス投資は年に一度、運用していく中で崩れてきた資産配分を、所定の比率に戻す「リバランス」が必要です。
しょう君のママ
しょう君のママ

インデックス投資についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこの本を手に取ってみてください!

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