
社会保険が世界一充実していると言われるほどの日本に住みながら、過剰なまでに保険に入る人が多いと言われている日本人。保険の見直しで、家計はもっとスマートになる可能性が大です!
「社会人になったら保険に入ろう」
「結婚したら保険に入ろう」
「子供が生まれたら保険に入ろう」
日本人は、世界でも稀なくらい本当に保険が大好きな国民です。
現在あなたはいくつ保険に加入していますか?どのくらい保険料を払っていますか?

社会保険を入れると、収入の3分の1くらいが保険料になっているかも、、、
その保険はすべて、絶対に必要なものなのでしょうか?
あなたの家計、もし貯蓄ができない、家計が苦しいと思いながら、毎月多くのお金を保険料に費やしているなら、今こそ保険の見直し時かもしれません。
保険は、固定費です。毎月かかり続けて膨大なお金を消費します。
欧米の先進諸国では「保険はできるだけはいらない」という常識の方がスタンダードです。
これを機会に、真剣に保険の見直しをしませんか?
- 月々の保険料負担が減る(保険の解約や、保険料の減額)
- 保険料負担が減れば、貯蓄や余暇に回すお金が増えて人生が充実する
- 公的保険があるので、私的保険は極限まで減らしても大丈夫
- 見直しによって本当に必要な保険だけに厳選できて無駄がなくなる
- 逆に足りない保障をカバーすることができる
保険に加入したときと今、ライフスタイルや収入、養う家族は同じですか?
人生が変化するように、保険も見直しながら逐一変化させ、常に本当に必要な保険だけに加入するようにしましょう。
保険の見直しとは?
保険の見直しとは、今入っている保険について振り返り、受けられる保障が想定する不測の事態をカバーするのに十分かなど、自分と家族とお金について振り返る作業です。
ライフスタイルが変わったり、年齢が上がり、収入が変われば、逐一保険は見直していくべきものです。
少なくとも、「子供が生まれた」など、人生にとって大きなライフイベント時には、必ず保険は見直したほうが良いと思います。
保険とは何のためにあるの?
保険は、「リスクマネジメント」のためにある商品です。
下記のような日常生活に潜む不測の事態に備えるのが、保険の役割です。
「ヒト」に関するリスク | ・死ぬ ・長生きする(働けずに長く生きるのはお金の面ではリスク) ・病気やけがをする |
「モノ」に関するリスク | ・住居に関する不測の事態(地震・火災・洪水被害など) ・自動車に関する不測の事態(事故・故障・人身・物損など) ・持ち物や現金が盗難にあうなど |
「他者(損害賠償)」に関するリスク | ・他社を死傷させる ・他社の物を破損する |
かといって、これらすべてのことに関する保険に全部入らなくてはならないということではありません。
自分で保険に入らなくても、社会保険でカバーされること、持っている貯金でカバーできることもあり、それだけでは不十分であることに対して保険に入ればいいのです。

確かに、すべての不測の事態に備えたら、転ばぬ先の杖だらけよね!自分の貯金に頼るところ、国の制度に頼るところと、保険の役割は分散させた方がいわね!
今入っている保険を全部棚卸
保険を見直すには、まずは今自分の入っている保険、自分の家族が入っている保険を全部棚卸する必要があります。
- 自分が死んだらどのくらいの損害があり、お金が家族に入るのか
- 自分が病気で働けなくなったら、どのくらいの損害があり、どのくらいのお金が保証されるのか
- 家族が亡くなった場合、どのくらいの損害があり、どのくらいのお金が入ってくるのか
不測の事態が起きた際に「どのくらいの損害があるのか」を数値的に理解し、それがとても預貯金や国の制度で賄えないものであれば、やはり保険が必要です。

一方、子供が死んだ場合に死亡保障を親が5000万円受け取れるような保険は必要だと思いますか?家計において、収入をもたらさない子供が死んでも、金額的な損失は0円です。精神的な悲しみは計り知れませんが、子供の死亡に対する保険は不要で、むしろ親が死んだ場合に子供の生活が守られるような保険の方が必要ですよね?
保険の見直しがおすすめな理由
固定費の節約になる
保険の見直しはがおすすめなメリットの一つに、「固定費の節約」が挙げられます。
保険料は継続的に発生する「固定費」なので、例えば月額1万円下げることができれば、年間では12万円、10年間で120万円もの節約になります。
こう考えると、無駄な保険料は1円たりとも無いに越したことがありません。
定期的な保険の見直しが、長い年月を経て大きな節約効果を生むことは間違いありません。
ライフプランの見直しになる
保険の見直しのメリットは、お金の節約効果だけではありません。
家族のライフプランをきちんと見直すきっかけとなり、将来的にいつどのくらいのお金が必要になってくるのかもわかります。
そうすることで、夫婦の働き方や資産形成、家や車などの大きな買い物を決断する時期や予算など、正しく判断し、お金を上手にコントロールするきっかけとなります。

保険の見直しを、国家資格のファイナンシャルプランナーにお願いする場合、ライフイベント表やキャッシュフロー表などを無料で作成してくれる場合があります。こういった資料が、家族のライフプランに大いに役立ちます。
家計のパフォーマンスが上がる
保険はあくまで、「こうなった場合には、これだけのお金が受け取れます」と言う約束があって支払われるものです。
預貯金のように、目的を決めずに保有し、自由かつほしい時に動かせるものではありません。
これはある意味安心ですが、その不測の事態が起きなかった場合には、保険料の支出ばかりがかさんでいくもの。
それならば、「そうなった場合にはどうにも支払うことのできない巨額のお金が必要になる」と言うケース以外は、自由の効く預貯金や株式などの流動性の高い資産を多めに保有することでカバーしてしまうのも手です。
「起こる可能性は低いが、起こってもそこまで巨額のお金は必要にならない」入院や手術(高額医療制度があるため支払う金額に上限がある)は、預貯金でも十分カバーでき、若いうちは特にそのリスクは小さいので、保険料よりも、貯蓄に回す方が家計のパフォーマンスが高いと言えます。
自分の保有する預貯金と、保険が必要な不測の事態のバランスを考えながら、家計を最適化するきっかけとなるのが、保険の見直しです。
起こる可能性が低いリスク × かかるお金は少ない | 起こる可能性が高いリスク × かかるお金は少ない |
起こる可能性が低いリスク × かかるお金は巨額になる | 起こる可能性が高いリスク × かかるお金は巨額になる |

リスクが起こってもかかるお金が少ないことは、預貯金で十分です。後は、かかるお金が巨額になるリスクに対して、どうカバーしていくかを各家庭で考えましょう。
子供が生まれたら保険は絶対に見直した方がいい
子供が生まれると、喜びが増える半面、かかるお金とリスクが増えます。
また、これまで共働きだった夫婦も、多くはママが仕事を休職・または退職したり、復職しても時短や保育料負担によって、世帯全体の収入は、どうしても減少するものです。
一方、夫婦が結婚してすぐのフルタイム共働き時は、最も世帯収入が高いと言われています。
そのタイミングで加入した保険と保険料は、子供が生まれた後には大きな負担としてのしかかります。
夫婦が独身の時にそれぞれ入った保険を継続するのもまた同じことです。
リスクが増えるのに収入が減るという、子供の出産後は保険の見直しのマストタイミングです!

ベストじゃなくて、マストなのね!確かに、子供が生まれたタイミングこそ、FPさんにライフイベント表とかを作ってもらって、お金のことを真剣に考えた方がいいわよね!
保険の見直しをシミュレーションする方法
保険は最低限で良い
「できるだけ保険には入らない」と言うのが、世界の保険のスタンダードだと冒頭で触れました。
日本人は「安心を買う」と言う感覚で保険に入る人も多いですが、世界では「必要な保険にしか入らない」もしくは「必要な保険にすら入らない」と言うのが現状です。
世界第1位の保険大国の米国さえ、無保険者が大勢います。

そう言われると、日本人が異常なまでに保険に入っているように思えてくるわね。

日本では、保険を売る側の人からの情報ばかりで「どれにしますか?」と選択を迫られるので、「なぜ必要なのか」「そもそも入るべきなのか」というところから考える人が少ないようです。
公的保険で受けられる保障を理解する
保険には、社会保険に代表される「公的保険」と「私的保険」があります。
日本に生きている限り、強制的に年金や健康保険に加入するため、無保険状態になることはまずありません。
会社で勤めていれば、雇用保険や労災保険にも入っていて、「万が一の不測の事態」については、公的保険ですでにかなり広い範囲がカバーされています。
病気やけがで働けなくなれば、傷病手当金や、その後障害が残った場合には障害年金が給付されます。
失業した場合には、失業手当も支給されますね。
高齢で働けなくなれば、老齢年金も支給されますし、それらでもどうしても生活できない場合には生活保護を受けることもできます。
こういった公的保険を自分がいくらくらい受けられるのかを理解してから、足りないと思う部分を私的保険に加入してカバーするのでも十分なのです。
私的保険とは
私的保険とは、民間企業が運営していて、個人が任意で入ることのできる保険です。
私的保険には「生命保険(生命保険会社が取り扱い)」「損害保険(損害保険会社が取り扱い)」、そしてそれ以外の保険をまとめた「第三分野の保険」の3種類があります。
生命保険(第一分野) | 第三分野の保険 | 損害保険(第二分野) |
---|---|---|
人の生死を保証する保険 | 生命、損害に属さない、人のけがや病気に備える保険 | 損害を補填する保険 |
・定期保険 ・終身保険 ・養老保険 ・個人年金保険 ・収入保障保険 ・就業不能保険 など | ・がん保険 ・医療保険 ・傷害保険 ・介護保険 ・所得補償保険 など | ・自賠責保険 ・自動車保険 ・火災保険 ・地震保険 など |

私的保険のそれぞれの詳細については、またそれぞれの記事にまとめます。
生活にかかるお金-公的保険の差額が私的保険
特に生命保険の見直しの際の基準として「必要保障額」と言う考え方が有効です。
「必要保障額」とは、世帯主が亡くなった場合に、残された遺族に必要な金額のことです。
必要保障額=支出総額ー総収入
総支出額に含まれるもの | 総収入額に含まれるもの |
---|---|
・末子が独立するまでの遺族の生活費(現在生活費の7割) ・末子が独立した後の配偶者の生活費(現在生活費の5割) ・子供の教育費 ・緊急予備費(生活防衛のための蓄え) ・住居費 ・葬祭費用 など | ・社会保障(遺族年金など) ・企業保障(死亡時退職金など) ・資産(預貯金・株式) など |
総支出から、総収入を引いた差額は「今後の生活に足りないお金」と言うことになります。
この金額を「必要保障額」として、私的保険の受取額に設定して、保険を選び直すということになります。
家族の人数が増えれば、その分総支出が増える事にもなります。

総支出が5000万円で、総資産が4000万円ある場合は、死亡時の保険金の受取額が1000万円になるように保険に加入すればいいのね!
逆に資産が5000万円以上あれば、特に保険って必要がないってことになるわね!
保険を見直す様々な制度
払済保険と延長保険
保険の見直しによって、家計の収入に対して今の保険料が高すぎる場合、完全に解約して返戻金を受け取るという方法を思い浮かべる方も多いかもしれません。
ただ、これ以上の支払いの余裕がない場合でも、これまでと同じように保証を受けたい場合もありますよね。
そんな時に役立つのが、以降の保険料の支払いを止めて、これまで払った保険料の解約返戻金を使って、保険を継続させる制度です。
【払済保険】保険料の支払いを停止、返戻金の一時払いで元の契約と同じ種類の保険に入りなおす。保険期間は同じで、受け取る保険金額が少なくなり、特約も消滅。
【延長保険】保険料の支払いを停止、返戻金で元の保険金額を変えず一時払いの定期保険に契約を変更する。受け取れる保険金額は同じで、保険期間が短縮され、特約も消滅する。
受け取れる保険金の金額を減らすか、保障の期間を短くするかのどちらかの方法で、保険料の支払いを止めたまま保険を維持できる便利な制度です。
特約部分が消滅してしまう点に注意は必要ですが、完全な解約とは違い、保障が受け取れるので、保険の見直しには役立ちます。
保険の増額・減額
保険の見直しを行った際、必要以上に保険を払っている場合には、受け取る保険金額を減らすことで、支払う保険料を「減額」することもできます。
また、保障が不十分な場合は、保険金額を上げたり、特約を付けて、保険料の増額をすることも可能です。

新たに特約を付加する場合は、特約を付加するときの年齢で保険料が計算されます。
契約転換制度
契約返還制度とは、現在契約中の保険の責任準備金や配当金を利用して、新しい保険に入りなおす制度です。
元の保険契約は消滅し、新たな保険に入りなおすことになるので、転換時には告知や医師の審査が再度必要になり、転換時の年齢により、新たに保険料が計算されます。
イメージとしては、古い保険を下取りしてもらい、新しい保険に入りなおすイメージです。
保険の見直し時に、現在の保険が全く必要なくなった際にはこの制度を使って、新しく保険に入りなおします。
保険の見直しの正しい相談先

保険の見直しの大切さはよくわかったし、節約のために保険を最適化したいわ。だけど、自分では結局何が最適かわからないわ、、、。

そうなのよ!理屈はわかるんだけど、結局細かいお金の計算とか、我が家にとって実際その保険が無駄か無駄じゃないかの判断って、難しすぎて出来ないわ。
そうなんです。
多くの方がそのように考え、一度入った保険を入りっぱなしにしています。
確かに細かいお金のこと、保険の種類、国からもらえるお金、税金、、、考え出すと頭がパンクしそうです。

「皆さん、自分で勉強して、お金のことに詳しくなりましょう!」
と言いたいところですが、保険商品に関しては本当に多種多様で、一人一人の家計に合わせて最適なお金のプランを考えるのはそう簡単にできる事ではありません。そんな時は、正しい人に相談するのがおすすめです!
相談するべき正しい人とは、国家資格であるファイナンシャルプランナーの資格を持った人や、保険の相談窓口です。
一番良い方法は、ライフプランを有償のファイナンシャルプランナーに立ててもらい、どんな保険が必要かわかったうえで、保険会社で保険を契約する方法です。
「相談する」こと自体に料金を払うことで、何にも加担しない中立のアドバイスを購入できます。
一方、銀行や保険の窓口にもファイナンシャルプランナーはいて、この場合相談は無料で乗ってもらえます。
その場合は、やはりその組織が売りたい商品があるので、それをすすめられることになります。

それはそうよね、売り手にアドバイスを求めたら、他にもっといい商品があっても、売りたいものの中で最適なものをお勧めされるのは間違いないわね。
中立な意見を求めるなら、独立系のFPに有償で家計相談かしら、、、。それがいいのはわかるけど、いきなり相談にお金を払うのはちょっと、、、。
そういう場合は、銀行や保険会社の無料のFPのアドバイスを1つしか聞くのではなく、複数の意見を聞くのがおすすめです。(時間はかかりますが、お金はかかりません!)
お医者さんにセカンドオピニオンを求めるように、複数のFPに家計を診断してもらい、共通する事項に家計の課題と解決策を見出しましょう。
FPは組織に属していても、国家資格を持ったお金のスペシャリストですので、無料サービスと言えど、家計や保険の見直しに大いに役立つアドバイスをくれます。
下記に、無料でアドバイスをもらえる窓口や、最適なFPとつないでくれるサービスをご紹介しておきます。
保険の見直しのお役に立てばうれしいです!

無料のFP相談で、保険料を見直して、家計を最適化するのは今です!
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