
「幸せなお金持ちの条件」があまりにもシンプルだったことに、感動すら覚えました!
「バビロンの大富豪」(原題「THE RICHEST MAN IN BABYLON」)と言う本をご存じですか?
1920年代に出版された古典とも分類される作品にも関わらず、いまだにその人気は衰えを知らず、欧米の多くの人に愛読され続けている名著です。
日本においても、『金持ち父さん貧乏父さん』や『史上最高のセミナー』、『自分を超える法 』などの書籍でも紹介されています。
教養系のYouTubeチャンネルでもたびたび紹介されていますよね。
文庫版、小説版、漫画版が出版されていますが、今回は文庫版を読んだ感想と印象に残った話を、「本当に幸福なお金持ちになれる人”の条件」と言う切り口からご紹介したいと思います。
- 本当に幸せなお金持ちになりたい
- 好きな仕事で財を成したい
- お金は幸福のために稼ぎたい
- お金持ちになるための正しい方法を知りたい
- お金に愛される人になりたい
- お金の奴隷になりたくない
「バビロンの大富豪」とは?要約レビュー
「バビロンの大富豪」の内容は?
人生の指針を与えてくれる「黄金の知恵」をストーリーと共にわかりやすく説いてくれる本書。
ただのお金儲けの知恵ではなく、幸福を共有するためのお金とのかかわり方や資産形成などの不変的な原則が詰まっています。
現代における「富の支配法則」は、裕福な人がひしめいていた数千年前古代都市バビロンの法則と、少しも変わるものがないのに驚かされます。

お金に関する原則って、太古の昔から変わらないなんて、すごいわね!
バビロンの大富豪 はプロローグと第9話のストーリーからなり、その最も重要な軸となっているのが「富をもたらす黄金の『7つの知恵』」です。
それは、下記の7つです。
第一の知恵 財布を太らせることから始めよう
第二の知恵 自分の欲求と必要経費とを混同するべからず
第三の知恵 貯めた資金は寝かさず増やすべし
第四の知恵 損失という災難から貴重な財産を死守すべし
第五の知恵 自分の住まいを持つことは、有益な投資と心得よ
第六の知恵 将来の保障を確実にすべく、今から資金準備に取りかかるべし
第七の知恵 明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし
とても平たく、現代風に言うと、先取貯金や予算計画、投資、将来への備えなど、自分や家族を守る資産形成の方法、お金との付き合い方について、正しく導いてくれる知恵なのです。
古代都市のバビロンにおいて、既に「投資家マインド」の大切さが語られているというのが、投資未発展国の現代の日本人よりもよっぽど優れた感覚だと驚かされます。
これらの知恵についてさらに具体的に詳しく知りたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
バビロンの大富豪の話で最も有名な話
バビロンの大富豪の話の中でもっとも有名と言っても過言ではないのが、「 第一の知恵 財布を太らせることから始めよう 」という知恵によって語られる、「給料の10分の1の先取貯金」の話ではないでしょうか。
お金持ちになりたければ、まずは給料を使い果たす生活を辞めて、まず最初に自分に支払う(お金を貯める)ことから始める必要があるのです。

第3の知恵であるお金を寝かさず増やすためには、元手となる資金がいるものね!まずは1年間、給料の10分の1の貯金で種銭を作ることから始めなくちゃ!これは有名なお話ね!
バビロンの大富豪が教える”本当に幸福なお金持ちになれる人”の条件
そんな、お金を貯めて増やす基本の原則を教えてくれる バビロンの大富豪 ですが、最後の第9話「幸福ーそれは『労働の喜び』を知ること」の章は、人間の本質的な幸せについて示唆する物語になっています。
私は個人的にこの物語が一番好きだったので、「幸福なお金持ちになれる条件」と言う切り口でこの章の要約と感想をご紹介します。
第9話の要約
バビロン一の大商人のシャルゥはかなりの年齢でありながら、自らのキャラバンの先頭に立って胸を張って働いています。
シャルゥは、かつての亡きビジネスパートナーであるアラドの孫息子ハダンをその旅に伴っていましたが、ハダンはシャルゥのような富豪がなぜそんなに働くのかが理解できないのです。
「ぼくがあなたのような財産があれば、王侯貴族のように暮らしますね」
「働くなんて奴隷のすることですよ」
そして、祖父であるアラドが築いた財産や仕事を維持できず財産を減らしていき
「おじいさまのように金貨を引き寄せる秘密を知らない」
と言いながら、指に宝石を飾り、浪費癖が付き傲慢になってしまった若者ハダンを見て、シャルゥは昔の話を始めます。
奴隷時代の話
シャルゥはかつて奴隷でした。
その境遇を抜け出すには、働くことを最高の友達にして、一生懸命主人のために働くことだと奴隷仲間のメギッドに教わりました。
そしてシャルゥはパン屋の主人の奴隷となり、一生懸命仕事を覚え、終業後にも街に出て蜂蜜ケーキを売り歩いて自分の自由を買い戻すために財産を築き始めます。
その蜂蜜ケーキをよく買いに来てくれる常連が、ハダンの祖父アラドだったのです。
アラドはシャルゥの意欲的に働く姿を見て好意を持ち、「もっと大きな成功をつかむ」と言ってくれます。
そして親交を深めるうち、アラドもまた奴隷の身で、自由を買い戻せるだけのお金をすでに持っているのに、どうするべきか迷っているということを知ります。
シャルゥはアラドの優柔不断さを責めましたが、アラドは『ありがたい言葉だ』と言い仕事に戻ります。
そしてのちに、パン屋から土木工事の奴隷に売られたシャルゥを探し出して買い取り、奴隷の身分から開放し、対等なビジネスパートナーとして2人で一生懸命働いて財を成していったのです。
秘密の鍵は「働くこと」
シャルゥとアラドが出会ったとき、奴隷の身のお互いが持っていたのは「一生懸命働く」と言うことだけでした。
それを知った孫のハダンは、祖父の財産が懸命な労働の結果に得られたものだとようやく知るのです。
「祖父殿は働くことを心から楽しんでおられた。だから神々は祖父殿の努力を認めて、気前よく見返りをくださったのじゃ」
そういうシャルゥにハダンは
「懸命に働いたおかげでおじい様にはたくさんの友人ができ、皆がおじいさまの勤勉さを尊敬し、成功をもたらしたのですね」
そうしてハダンは、祖父のお金で買った宝石や指輪などの装飾品を身から外し、質素な生活と労働から始めることを誓い、深い敬意をこめてシャルゥの後ろにつきしたがって謙虚な気持ちでバビロンの市内に進行し始めます。
幸福なお金持ちの名言
この第9話の話は、自分の仕事を愛して一生懸命働くことこそ財を築くだけでなく、それそのものが幸せなことだと教えてくれます。
この章で印象に残った素晴らしい名言を、下記に抜粋しました。
働くことは生涯最高の友達だ
メギッド
働くことを嫌がる人間もいる。そういう人間は仕事を敵に回してしまう。
それより仕事を友達として扱って、自分から好きになった方がいい。仕事がきついのは気にするな。
ー 中略 ー
一生懸命に仕事をやれば、いつかそれだけの見返りが必ずあるんだ。いい仕事をすれば、した分だけ人間は必ず良くなるんだ。
メギッド
働かないでいるのは、どんな人間だろうと良くないよ
スワティ(シャルゥの奴隷仲間)
働くことが奴隷専用の物ではなくてわしはうれしく思う。もし労働が奴隷だけの物ならば、今のわしは一番の楽しみを取り上げられることになるのだからね。
確かにわしにもいろいろ楽しみはあるが、働くことの代わりになるものなど何も考えられないんじゃよ。
シャルゥ
現代の日本人は、どれだけその仕事が好きで働いているのだろうかと感じました。
お金を稼ぐため、食べていくためにイヤイヤ働くことは、例えお金を稼げたとしても決して自分を幸せにはしないということです。
仕事を最高の友達とし、働くことを心から楽しむことが、幸せなお金持ちになる第一歩なのだと思います。
幸せなお金持ちになる条件とは?
「 バビロンの大富豪 」が教える本当に幸福なお金持ちの条件とは、ずばり「自分の仕事を愛すること」ではないかと思います。
仕事を取り上げられたら「自分の一番の楽しみを取り上げられた」と言えるほど仕事が大好きかどうか?
働く必要がないほど財を成したとしても、その仕事をし続けたいと思えたら、本当に幸せだと思いませんか?

FIREで早期リタイアしても、ずっと働き続ける人がいるのって、働くこと自体が好きだからってことなのね!そういう人の元には、いいお金がたくさん集まってくるのも納得だわ!

「労働を愛する」人は、お金だけでなく、友人や、尊敬や、心の豊かさまで手に入れることができるのね!自分の仕事が好きって、こんなに幸せなことは無いわ!
「 バビロンの大富豪 」では、この話以外にも、「借金」についてや「投資」についてなど、様々な観点からバビロンにゆかりのある人物が物語を通して、大切なことを教えてくれます。
他の物語もとても参考になり、とても読みやすいのでぜひ読んでみてください!
マンガバージョンもあり、こちらもとっても読みやすくて好評です!

今日から仕事を「最高の友達」にしたら、人生が変わるかも!?
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